
ダイエットに効果的な人参の栄養とレシピを紹介!
人参のもつ栄養の特徴は、なんといってもβ-カロテンです。
人参は野菜の中でもβ-カロテンの含有量はズバ抜けています。例えば、ほうれん草やかぼちゃのβ-カロテンの含有量が約4000㎍(100gあたり)なのに対し、人参のβ-カロテンの含有量は倍以上の約8600㎍(100gあたり)あります。
ほうれん草やかぼちゃはβ-カロテンを比較的多く含む野菜として知られていますが、β-カロテンに関していうと、人参は断然トップの野菜です。
人参は、食べ方によっては、太りやすい食材と言われますが、豊富に含まれるβ-カロテンは、ダイエットや美容に、活かせます。
この他、人参にはたくさんの健康効果があり、積極的に取りたい食材の一つです。
人参の栄養や働きを知る参考に、またダイエットや美容の参考に当サイトを一読いただけたら幸いです。
目次
人参のダイエット効果は?
人参そのものに、ダイエット効果は期待できません。しかし、人参は、ダイエットで不足しがちな栄養を補い、食事制限などによる体の不調を防ぐ効果があります。
人参というと、冒頭でも記したように、β-カロテンの含有量が特徴的ですが、そもそもβ-カロテンは、ビタミンA成分の一つです。そして、何よりビタミンAは、皮膚や粘膜を強化して、細菌やウイルスなどの侵入を抑制。風邪やインフルエンザ予防などに不可欠なビタミンです。
この点からも、人参は、ダイエットのサポート食として、また健康維持におすすめです。
β-カロテンの働き
β-カロテンは、色鮮やかな緑黄色野菜などに多く含まれるカロテノイドの一種で、強力な抗酸化力を持つ栄養素です。このβ-カロテンは、体内で必要量に応じてビタミンAに変換され、ビタミンAとしても効果を発揮します。
ビタミンAは、人体の粘膜や皮膚、免疫機能を正常に保ったり、視力維持に働くなど必要不可欠な成分です。
【人参はビタミンA過剰摂取の心配がない!】 |
文部科学省「日本食品標準成分表」のビタミンAの成分項目には、『レチノール』とカロテノイドの一種でプロビタミンAとして働く『α-カロテン』『β-カロテン』『β-クリプトキサンチン』と計算式で求める『β‐カロテン当量』『レチノール活性当量』の6種が表示されています。 この中の、動物性食品に含まれる※レチノールは摂り過ぎに注意が必要です。しかし、プロビタミンA(緑黄色野菜)は、体内で必要に応じてビタミンAにつくりかえられ、一定量以上は吸収されにくいので、過剰症の心配はありません。ですから、人参の過剰摂取による心配はほとんどありません。 唯一の副作用は、手の平や足の裏が黄色くなる『柑皮症(かんぴしょう)』ですが、しばらく、摂取を抑えれば元に戻ります。 |
※レチノールを多く含むレバー、あんこう肝、うなぎ等は、毎日大量に食べる食品ではないので、さほど心配はないと思いますが、レチノールは『耐容上限量』が設定されています。「過剰症」には注意してください。 |
≪ビタミンA(レチノール)の過剰症とは?≫
頭痛や吐き気、疲労感が出たりすることもあります。特に、妊娠初期に大量に摂ると、おなかの赤ちゃんの発育に悪影響を及ぼすと言われています。サプリメントなどを使うと過剰摂取になりやすいので注意が必要です。
人参の食物繊維がダイエットに働く!
食物繊維は、ブドウ糖の吸収速度を遅くし、食後の急激な血糖の上昇を防ぐため、糖尿病の予防効果があります。また、コレステロールの吸収を抑制するため、動脈硬化の予防やナトリウムを排除して血圧を下げることによる、高血圧の予防効果があります。
特徴的なのは、人参に含まれる食物繊維には、水溶性と不溶性の両方があり、便秘改善に役立つことです。
便秘は、肥満の原因の一つでもあるので、この点からもダイエットに人参は効果的な食材といえるでしょう。
関連記事:ダイエットの為の食事が高血圧を改善!
人参の食物繊維
人参に含まれる食物繊維=2.8g(100gあたり)
- 水溶性食物繊維:0.7g
- 不溶性食物繊維:2.1g
食物繊維は、腸内環境をよくし、生活習慣病を予防します。不足すると便秘になりやすくなります。また、腸内環境が悪化することで血糖値やコレステロール値の上昇などが生じることがあります。
【食物繊維 摂取のコツ】
生のままでは食べきれない量の野菜でも、加熱するとかさが減って食べやすくなります。『※水溶性食物繊維』『※不溶性食物繊維』それぞれの役割があるので、いろいろな食品から摂取するとよいです。
※(水溶性食物繊維の特徴)
- 人体に有害な物質の吸収を妨げ、便として排出させる。
- ブドウ糖の吸収速度を遅くし、食後の急激な血糖の上昇を防ぐため、糖尿病の予防効果。
- コレステロールの吸収を抑制するため、動脈硬化の予防。
- ナトリウムを排除して血圧を下げるため、高血圧の予防効果。
- 野菜、芋、豆等に多く含まれます。
※(不溶性食物繊維の特徴)
- 水に溶けず、水分を吸収してふくれ腸壁を刺激して便の排泄を促進させるため、便秘の予防になります。
- 不溶性食物繊維の多い食品はよく噛む必要があるため、満腹中枢を刺激し食べすぎを防ぎます。
- 豆類に多く含まれます。
人参の調理・食べ方のヒント
人参の皮は剥かずにβ-カロテンを無駄無く摂取!
β-カロテンは色の濃い皮に近い部分に多く含まれています。一般に売られている人参は出荷時に強い力で洗浄されているので、口当たりの悪い皮の大部分は、すでに剥けています。
通常、調理するときは洗うだけで、皮を剥かずにOKです。ただし、人参の皮の部分は食感が悪いので、人参が苦手な人は、皮を剥いたほうがいいでしょう。
春の人参は、瑞々しい風味と柔らかな食感があるで、サラダや和え物に最適です。
冬の人参は、実が硬めですが、加熱すると甘みが出て美味しさが引き出されるので、煮物に向いています。
人参は油と一緒に!
油に溶け出しやすいβ-カロテンを効率よく摂るために、油で調理します。炒めものや揚げ物、脂質の多い肉類との組み合わせなどの調理で、β-カロテンの吸収率が上がります。
参考料理サイト:https://cookpad.com/recipe/3604804
人参の生食はレモン汁や酢をかけて!
にんじんには、ビタミンC破壊酵素『アスコルビナーゼ(正式にはアスコルビン酸酸化酵素)』が含まれています。生で食べるときはレモン汁や酢が入ったドレッシングをかけ、 酵素の働きを抑えるようにしてください。
※アスコルビナーゼは、熱に弱いので、加熱調理するときは問題ありません。
【料理参考動画:根菜たっぷり!ごぼうとにんじんのサラダレシピ】
人参のダイエットレシピ
人参とろとろ
食物繊維の効果で食感トロ~り!ポタージュのような味わい!
【材料(2人分)】
- 人参=1~2本(200g)
- 玉ねぎ=1/4個(50g)
- ご飯=1/3杯(50g)
- チキンコンソメ=1個
- 炒りごま(白)=少々
- 水=200~300ml
【作り方】
- 人参は皮付きのまま1㎝幅の輪切りにし、玉ねぎは薄切りにする。
- 鍋に、水・チキンコンソメ・切った人参・玉ねぎを入れ弱火で15分程度煮込みます。(水が少なくなってきたら足してください)
- 人参が柔らかいのを確認したら、ご飯を入れ、1分程度煮込む。(水気が少ない場合、水を足して、焦げないように注意)
- バーミックスなどでピューレ状に潰して完成。
(人参をバーミックスでピューレ状にすり潰すことで、消化しにくい不溶性食物繊維の働きもアップします。)
バーミックスが無い場合、コップの底などで人参をすり潰してもいいでしょう。
【感想】
チキンコンソメ1個では、味が物足りないかもしれません。御飯は50gと少ないですが、おじやのようにご飯が膨らむので、そこそこ満腹感は得られます。とにかく、調理中は水かげんに注意して焦げないようにしてください。
人参とリンゴのサラダ
ビタミンの働きで美肌にも!たっぷり作って常備したい一品
【材料(2人分)】
- 人参=小1本(100g)
- フレンチドレッシング(市販品)=大さじ1
- リンゴ=1/2個
- 甘酢=大さじ1
- パセリ=みじん切り少々
【作り方】
- 人参は、皮をむいて5~6㎝の千切りにし、フレンチドレッシングで和える。
- リンゴは皮をむいて4等分のくし形切りにし、芯を除いて5㎜幅のイチョウ切りにする。
- 切ったリンゴを耐熱ボウルに入れ、甘酢を入れて軽く混ぜ、ふんわりとラップをし電子レンジで2分間加熱します。
- 切った人参と加熱したリンゴを合わせて器に盛り、パセリを振って完成。
【感想】
甘酢とリンゴの甘みが、人参を食べやすくします。ポイントは甘酢ですが、砂糖とお酢を混ぜて作っても美味しいです。ただし、砂糖の入れ過ぎには注意してください。
人参が苦手な人には、出来るだけ千切りを薄く細くしたほうがいいでしょう。
人参(にんじん)はダイエットを健康的にサポートするβ-カロテン断然トップ野菜!のまとめ
野菜、果物などに含まれる栄養素で代表的なのが、ビタミン・ミネラル・食物繊維です。
これらの栄養素は、微量でも他の栄養素を手助けしたり、体の機能を正常に保つなど体にとって重要な働きをしています。しかし、体内で合成することができない栄養素は、食品から摂取しなくてはなりません。
その食品の中でも野菜、果物が生活習慣病の予防に役立つことは、研究により明らかになっています。いろいろな食品と組み合わせて、体に必要な栄養素をまんべんなく摂取することが大事です。
人参はβ-カロテン以外にも、カリウム・カルシウム・ミネラル・食物繊維も含まれています。
このことからもダイエットや美容に、そして何より健康のために人参はおすすめの食材と言えるでしょう。
注意事項
紹介している食材の使用や健康法を実践する場合、ご自身の体調を考え、注意した上でおこなってください。また、体調に異常や不安を感じた場合は、速やかに中止し、医師に相談してください。
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